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ほほほの脱力メモ

バイオリンと気功をお気楽に精進してα波に満ちた日々を過ごすためのメモブログです。キーワードは「脱力」です。話はいろいろ飛びそうです。

室内楽が交響曲を変える

ウィーン・フィルというオーケストラのアンサンブル力が高い理由は、団員が室内楽を頻繁にやっていること、と言います。事実、日本には年中、ウィーン・フィルのメンバーによる室内楽団体が来日、麗しい音色を聴かせてくれます。

一方、日本のアマチュアの私たちも、大学でオーケストラをやっていた時に、室内楽の重要性を先輩たちに随分説かれたものです。私は福岡県出身なんですが、大学で東京に出てくるまで、弦楽四重奏曲はドボルザークの「アメリカ」くらいしか知りませんでした。

当時は、東京でもクラシック音楽専用ホールと言えば東京文化会館などしかなかったのですが、それでも室内楽の演奏会は頻繁にあり、「おお、地方とは随分違うもんだ」と感心して、ホールに足を向けたものです。先日、ヴィオラ奏者のトマス・カクシュカさんが亡くなったアルバンベルクカルテットの演奏会にも、学生としては大枚はたいて出かけ、大いに感動した記憶があります。(まだお若いのに悲しいです)

お蔭様で、自分たちで室内楽を演奏する機会にも恵まれました。オーケストラってのは、音が多すぎるせいか、油断すると、自分が弾くことだけに一所懸命になっていることがしばしばあり、「もっと他のパートを聴く様に」と指導者や先輩に言われるわけですが、弦楽四重奏だと、他のパートを聴かないってわけにはいかないんですね。だから、他のパートと合わせることの重要性が分かる、って仕組みです。

で、室内楽を多数経験したことにより、オーケストラで弾く能力が実際に上がったかっていうと、これがまた悲しいことに、微妙なところで、まったくやってないよりは随分ましかとは思いますが、まだまだだと思うことも多い今日この頃です。

しばらく前にこのブログで、その対策として「脳のリラックスを」ということを書きましたが、今日は別の話。もう少しオーソドックスです。

現在、9月にベートーベンの交響曲第7番をやる予定があるので、カルロス・クライバーの演奏なんかを聴いているのですが、時々、プロ・アルテ・アンティーク・プラハという団体が演奏している同曲の弦楽五重奏版を聴くようにしています。

音の処理なんかは、室内楽版をそのまま真似するわけにはいかないところも多々あると思うのですが、録音を聴くときでも、室内楽版だと各パートがオーケストラよりもクリアに聴こえてくるので、この曲の魅力が再発見できたりする、それがなかなか嬉しいのですね。

この曲のセカンドバイオリンとビオラは、第1楽章と第4楽章に少々肉体労働的な雰囲気が漂っているのですが、それがクリアに聴こえてくると、素晴らしく魅力的だったりするのですね。もちろん演奏もうまいんですけど、クライバーのほうだって、オケはウィーン・フィルですからねえ。で、室内楽版を聴いてオケの練習に臨むと、これがまたなかなか新鮮でよろしいわけです。

少々長くなりますが、関連でもう一つ。今を遡る∞年前、宇都宮大学のオーケストラにエキストラとして参加した時のことです。合奏はオーケストラの部室であったのですけど、後ろのほうに張り紙がしてあって、弦楽器奏者の恐らく全員がカルテットだかクィンテットだかを組んでオーケストラの曲を練習するというようなことが書いてあったのですね。これは、室内楽を奨励していた自分のとこの大学オーケストラでもやってないことで、素晴らしいことをやっているなあと感心したものです。

曲目はブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」だったので、長いトレモロのところまで合わせたかどうかは知りませんが、動きのあるところだけを合わせても、随分勉強になりそうな気がします。もちろん、管楽器の動きは別に押さえる必要がありますけど、まずは弦楽器の中でアンサンブルを作ることが重要ですからねえ。

なかなか社会人のオケになると、そういった試みをする時間も取れませんが、室内楽の心を焼き付けてオーケストラの練習に臨む、ということだけは心がけたいものです。

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コメント

おおなんと、九州大陸のご出身でありましたか!!
とどうでも良いところに食いついてしまいましたが、現在はどういう曲を弾かれてるんでしょうか??アメリカは私も大好きですが他はあまり知らないかも。。

  • 2005/07/16(土) 20:30:29 |
  • URL |
  • 魚丸 #6HzbUsIM
  • [ 編集]

九州は離れて久しいので、もう前世のような感覚になってしまいました。(^_^;

室内楽は、本番が決まっている曲は今のところないんですけど、Bで始まる作曲家のある大曲にチャレンジモードの昨今です。とは言え、あまりに難しいので、本番ができるかどうかは不明です。

オケの曲は、投稿本文で挙げたベートーベン(これもBで始まりますね)のほか、同じ演奏会でメンデルスゾーンの「フィンガルの洞窟」序曲と同じくメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲(独奏:漆原啓子さん)というのが、一番近い演奏会です。そのうち、リンクのところにその演奏会のサイトを載せておこうかな。

その他、フランス系の管弦楽曲とか、プロコフィエフの交響曲とか、そろそろ譜面が湧いて出てくる頃合となりつつありますです。

現在は個人レッスンにはついてないので、独奏曲の勉強はしてません。最近心を入れ替えて、音階練習はやるようにしとります。

  • 2005/07/17(日) 01:41:18 |
  • URL |
  • つあお #VoQM9Ejk
  • [ 編集]

おお!たくさんですね!!楽しみですね。
B始まり?ベートーベン?と思ってしまったので他が考えられなくなってしまいました。。べ、ベトコフスキー?(いない) アホですみません。。
P始まりならいっぱい考え付くのですが・・・・しばらく悩みます。たんに皆であわせるのも楽しみですが、本番にもってけるといいですね♪♪

  • 2005/07/17(日) 16:24:37 |
  • URL |
  • 魚丸 #6HzbUsIM
  • [ 編集]

ベト7

室内楽の件、同感です
知り合いのビオラおじさんの影響もあって,四重奏・五重奏などを聞いたり弾いたりしてます
他パートの音を聞いているつもりが、結構きいてなかったりするんですよねー
僕は、アンサンブル中心で細々とチェロを弾いていますが、オケとは楽しみ方が違いますね

あと、ベト7の五重奏だと、2nd vn と vlaのからみが分かる、と有りましたが、それがフルオケで一番わかるのが、クレンペラーという指揮者の演奏です
彼の場合、音楽を建築物ととらえているフシがあり、どの演奏を聞いても、スコアを見ているような演奏をします。7番も、特に4楽章などは、他にないほど構築的な演奏です。
あと、3番の英雄や、ドボルザークの新世界、メンデルスゾーンのイタリアなど、スコアがよく分かる演奏ばかりで、音楽がマンネリ化している時に聞くと、新鮮でオモシロイです。
僕も、大学のときにマンネリ化したとき英雄を聞いて、その後20年以上も新鮮に感動しています。
まあ、好みもありますが、スコアが分かる、という事では、オススメの演奏家ですね

クレンペラー

クレンペラーというと、オットーさんですね。フルトメンクラウとかよりは録音した時代が新しいから、結構聴ける音質で残っているのでしょうね。20年以上、新鮮に感動するというのは素晴らしいです。
音楽を構築物として捉えるというのは、ベートーベンにはぴったりな気がしますね。
よい情報をありがとうございました。

  • 2005/11/09(水) 16:30:15 |
  • URL |
  • つあお #VoQM9Ejk
  • [ 編集]

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